Lilibet148のブログ

人間関係、持って生まれた気質、適性のある仕事、日々色んな事に悩み、心を整理する為に書いています。

ミラベルと魔法だらけの家

先日、標題の映画を見に行った。

ディズニーはアナと雪の女王辺り?から、現代女性を応援するような作品が多くなってきてるなぁ。
なんて全部逐一見てる訳じゃ無いけど。
でもアナと雪の女王は呪いを解く”愛”が姉妹の愛だったり、運命の人は会ってすぐに分かるものでは無く、困難を一緒に乗り越えて時間をかけて気が付くもの、として描かれている辺りがやっぱりすごく画期的だったと思う。

さて本題。
ミラベルは魔法が使える一家の中で唯一魔法が使えない少女。
そのせいで祖母からは疎まれ、自分の存在意義を見つけられず、「認められたい」と言う承認欲求が強く、余計な事をしてしまったり”魔法が使える家族”が自分の自慢だったりする。
とても不完全で人間臭い、そして共感してしまう所の多い主人公だ。

つくづく主人公のキャラクター設定が変わってきているなぁ、と思う。
ディズニーのヒロインと言えば、見た目も良ければ性格も元から良い様に描かれる事が多いのに。
美女と野獣のベルとか、シンデレラとか白雪姫とか。
ディズニー外で言うとNHK朝ドラのヒロインや少し前のジブリの主人公も女の子みたいな感じ。
明るく心根が良く根性がある、みたいなやつ。

ミラベルはその劣等感故に身に付けた”人を思いやる”とか”人の気持ちが分かる”と言うところがある。
その長所を活かして、実はプレッシャーに押しつぶされそうだった姉や、本当はもっとやりたい事があるのに、祖母や周囲の期待に応えて”完璧な自分”を演じている姉の心を解き放つ。

そしてそれらの根源となっている圧政を強いていた祖母に、その事実を突き付けるのだ。「皆に無理をさせているのはおばあちゃんなのよ」と。

でもその祖母にも背景がある。
夫を殺され、新しい未開の地で村の人達と一から生活しなければならなかったと言う重責を、祖母はずっと担ってきたのだ。
一見、悪者として描かれる人にも心を寄せているところが、この物語のもう一つのメッセージなのだろう。

最近、こう言う流れが良く見かけられる。
先日終わった連続ドラマ”日本沈没”にも影の実力者という老害が出てくるけど、最終的には今の日本を作ってきた功労者なのだ、と言う描かれた方をしていた。

世界は今、こう言う流れにあるのだろうなぁ。
NETFLIXgoogle等に見られる組織の心理的安全性に繋がるものがある。

これは新しい”リーダー像”の話なのだろう。
尊敬する森岡毅さんの本にも同じ様な事が書いてある。

たった一人のリーダーに追従して行くのでは無く、個々の能力を存分に伸ばせる環境を作ること。
それが新しいリーダーの役割なのだろう。

すぐに世の中がそうなれば良いけどね。人の価値観ってすぐには変わらないよね。もどかしいけど、ちょっとずつ。そう、世の中はちょっとずつしか変わらないのだ。